障害者テレワーク雇用を通して、地域に暮らす障害のある方の活躍する場が増え、地域が元気になることに繋げていきたい
新英ホールディングス株式会社様
総務部
住山 正様 加納 晃太郎様
利用サービス:在宅雇用導入支援
関連キーワード:#採用手法 #eラーニング #就業フォロー
地域貢献から始めた障害者雇用
――まずは貴社の事業内容の紹介をお願いします
新英ホールディングス株式会社は、愛知県安城市で80年以上続く総合リサイクル企業グループです。「世の中が必要としていることに積極的に取り組んでいこう」という創業者の精神にのっとり、リサイクル業の枠を超えた課題解決を行い、産業の発展に貢献してきました。
昨今では、創業時から行ってきた金属リサイクル事業だけでなく、質屋事業や介護事業など幅広く事業を行っています。
――貴社は「愛知県安城市障害者のテレワークに関する包括連携協定」の第一号として参加していただきました。
障害者テレワーク雇用を行う前の障害者雇用やテレワークの取り組みはありましたか?
住山様:もともと工場での障害者雇用を検討していましたが、危険を伴う作業も多いため見送っていた状況でした。またテレワークという働き方自体は、コロナ禍の緊急事態宣言下で取り組んだものの、業務の性質上できないことの方が多いため、頻繁には実施していませんでした。
――そのような中、障害者テレワーク雇用を始めた経緯を教えてください
住山様:経緯としては、大きく二つ挙げられます。一つ目は地域貢献です。新英ホールディングスは80年以上安城市と共に成長してきました。自社が障害者テレワーク雇用を行うことで、地域に暮らす障害のある方の活躍する場が増え、地域が元気になることに繋がればと思い取り組み始めました。
二つ目は、弊社の社風でもあるチャレンジ精神です。障害者テレワーク雇用が世の中から必要とされていると協定をきっかけに知り、導入にも挑戦しました。
体調も安定し働きやすい環境整備が可能に
――障害者テレワーク雇用を実施し、半年経ちましたが率直なご感想はいかがでしょう?
加納様:最初はかなり手探り状態でしたが、同じ部署のメンバーからも業務の渡し方へのアドバイスをもらい、複数のツールを利用しながらテレワーカーと連携を取っています。真面目でミスなく業務を行っていただけて助かっています。
――障害者テレワーク雇用を実施してメリットは感じられましたか?
住山様:メリットは二つあります。一つ目は、テレワーカーの勤怠の安定です。一般的に障害のある労働者は「勤怠が安定しない」といわれていますが、弊社のテレワーカーは勤怠も安定しております。突発的に休むことも少なく、テレワーカーにとっても働きやすい環境が作れているのではないかと感じます。二つ目は、コアの業務に集中できる体制づくりです。現在データ入力業務をお任せしており、他社員の時間の効率化になっていると考えます。
――障害に関わらず「テレワーク」の働き方特有の難しさがあると思います。貴社ではいかがでしたか?また課題感をどのように乗り越えましたか?
加納様:課題としてはお渡ししている業務量が適正かどうかの判断が付きづらかったことですね。そのため、障害者テレワーク雇用サービス「エンカク」の画面キャプチャ―機能で、現在の業務状況の確認をしています。
またお任せしたい業務のレクチャーが対面より難しいと感じます。まずは、部内で客観的に見て分かりやすい内容や方法になっているかを、様々なメンバーの目を通して確認します。説明に関しては、Zoomの画面共有や記入例の冊子を郵送するといった工夫をしています。また、伝える時の言葉遣いもなるべくポジティブな言葉を使うようにしています。
――自社内で工夫を重ねてワーカーさんに向き合ってくださっているのですね。あわせて就業のサポートをしているエンカクトレーナー(※)からも、フォローさせていただきます
(※エンカクトレーナーとは)
「エンカク」では、企業とテレワーカー双方が安心して働けるように、エンカクトレーナーによるフォローを行っています。
初めてテレワークで働くワーカーでも、安心して取り組めるよう、基礎的なITリテラシーの習得とPCスキルアップの研修フォローや、
企業とテレワーカーの橋渡し役として、新規業務の負担感や体調面等のヒアリングを実施しています。
他にも企業やテレワーカーのご状況に合わせて、フォロー内容のカスタマイズを行い、安心して働ける環境作りのサポートをしています。
「障害に関わらず、一社員としての育成を考える」
――では、今後の採用計画や在宅雇用の方針についてはいかがでしょうか?
住山様:まずは今勤務いただいているテレワーカーがさらに活躍できるようにすることを優先しておこなっていきます。弊社では障害に関わらず、一社員としての育成も念頭において業務をお任せしております。今後に関しては、既存の社員ではやりたくても中々手が付けられなかったお仕事(データ分析業務など)をお任せしたいと考えております。テレワーカー自身もミスなく納期に遅れることなく業務を行っており、これからに期待しております。
――障害者テレワーク雇用で大切だと思うことを教えてください
加納様:一番は「真心」です。特に離れて働いているからこそ、お互いに信頼関係の構築が大切だと感じます。そのため、仕事の任せ方や接し方も丁寧さを意識しています。
住山様:上司の立場から見ても、加納の仕事の任せ方から丁寧さを感じており、テレワーカーとしっかり信頼関係が構築できていると思います。「テレワークであること」、「障害があること」に関係なく、これからも大切な社員の一人として、より強固な信頼関係を構築しながら、一緒に働いていければと思います。
安城市から一言
とても参考になるお話をありがとうございます。
「人を育てる」という言葉が特に印象的でした。真心を持った接し方や、マニュアル化して伝わりやすさを意識した業務レクチャーは、障害者雇用だけでなく若い社員を育てることにもつながると感じます。障害者雇用により仕事を見直すことで、企業が成長していくきっかけになればと思います。これからも障がいのある方のテレワーク雇用を広げていく活動を続けていきます。
(インタビュー実施時期:2021年7月)
▼ご就業中のテレワーカーの方へのインタビューはこちら
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